臨床検査部
血液検査
採血された検体の成分を測定することで、体内の状態を知る検査です。
血液からわかること
生化学検査:肝機能、腎機能、糖尿病をはじめとする生活習慣病などに関する検査です。
血液学検査:赤血球、白血球、血小板の数や形態から、貧血、血液疾患や感染症のスクリーニングに必要な検査です。
凝固・線溶検査:血液が固まるのを凝固といい、血液のかたまりが溶けるのを線溶といいます。
正常な状態では、凝固と線溶のバランスがうまくとれています。
出血症状が現れた時などに、この検査を行います。
免疫血清検査:感染によってできた抗体の有無や量を調べる検査です。
…など、血液からはたくさんの情報を得ることができます。
血液検査Q&A
:どうして何本も採血管に血液をとらないといけないの?
A:血液は血球と血清(または血漿)という成分からなります。 また、血液は体の外に出ると固まる性質を持っています。
血液が固まらないために種々の抗凝固薬を使用しますが、検査項目によっては使用できない 抗凝固薬もあります。
血球の数を調べるような血液学では全血液を、コレステロールを調べる生化学検査では 血清を…というように検査項目に合わせて採血管の種類が決定します。
このため、何本も採血する場合があります。
:「空腹時に検査」と言われましたが、何時間くらい食事を控えればいいのでしょうか?
A:通常、食後8~10時間が経過した状態を“空腹時”と言います。
:「空腹時に検査」と言われた場合、お水は飲んでもいいですか?
A:水、お茶、ブラックコーヒーなどは特に問題はありません。
スポーツドリンクなどは検査値に影響しますので、控えてください。
:「空腹時に検査」と言われた場合、お薬は飲んでもいいですか?
A:薬の種類により異なりますので、必ず医師または看護師にご確認ください。
尿検査
血液によって運ばれてきた身体の中の不要な成分が、余分な水分とともに排出されたものが尿です。
異常があると老廃物を排出できなかったり、逆に排出してはいけないものが排出されてしまいます。
尿の性質や成分を調べることで、腎臓病、糖尿病などさまざまな身体の異常を知ることができます。
検査に用いる尿の種類
“早朝尿(早朝第一尿)”:寝る前に排尿して、起床後最初の尿です。
“早朝第二尿”:起床時排尿した後、朝食前に採尿した尿です。
“随時尿”:採尿の時間指定はありません。
“蓄尿”:一定時間(通常は24時間)に排泄された尿をすべて溜めたものです。
排泄する時間によって尿中の成分は変動します。
尿中に排泄された成分の量を正確に測るため、蓄尿します。
早朝尿や随時尿では中間尿の採取をお願いします。
出始めの尿は捨て、中間の尿を採尿コップにとってください。
尿道口付近の雑菌などを初尿で流し、混入を防ぎます。
尿検査&A
:食後に尿検査をしても大丈夫でしょうか?
A:一般的には空腹時の採尿が基本となります。
一部の項目で影響がでる場合もありますので、食事をしていることをお伝えください。
:生理中でも尿検査をして大丈夫ですか?
A:潜血反応など正確な結果が得られませんので、可能であれば避けたほうがいいです。
検査の種類にもよりますので、診察の際にお伝えください。
細菌検査
感染症の原因となる微生物(細菌、カビ、ウイルスなど)を調べたり、その原因菌にどの抗生物質が効くかを調べる検査です。
疑われる感染症の種類に応じて、喀痰、尿、便、血液、皮膚などさまざまな検査材料を使用します。
また、近年は医療機関内感染をおこす耐性菌(抗生物質が効きにくい細菌)の検出状況を調査して感染管理に貢献することも細菌検査の重要な役割となっています。
*こんな検査も細菌検査室で実施しています。
【尿素呼気試験】
ピロリ菌に感染しているかどうかを調べる検査です。
ユービットという検査薬を飲み、その前後の息に含まれる二酸化炭素の量を測定します。
内視鏡などの検査と違って、患者様の負担が少ない検査です。
検査前の食事や飲水などを控えていただかなくてはなりません。
食事:検査前 4~6時間は控えてください
飲水:検査前 1時間は控えてください
喫煙:検査前 30分は控えてください
【QFT検査(クォンティフェロン)】
結核菌に現在感染しているか または 過去に感染していたかを血液で調べる検査です。
結核菌抗原と反応させて起こる免疫応答の強さで判定します。
以前に実施されていたツベルクリン反応と異なりBCG接種の影響を受けないという 長所があります。
食事の影響はありません。
電車
JR敷戸駅より 徒歩15分 JR大分駅より タクシー20分
バス
宮崎バス停より 徒歩3分
自動車
高速道路より→光吉ICをおりて車で10分
大分中心街から→JR大分駅より10号線を走り、車で20分