形成外科
形成外科について
診療分野・診療科の専門性と分担について「形成外科とは、身体に生じた組織の異常や変形、欠損、あるいは整容的な不満足に対して、あらゆる手法や特殊な技術を駆使し、機能のみならず形態的にもより正常に、より美しくすることによって、みなさまの生活の質“Quality of Life”の向上に貢献する、外科系の専門領域」です。
現在、当科の特性また患者の集約について、DPC病院の疾患上位をみるとわかりやすいと思います。アルメイダ病院の該当する全国上位疾患に、当形成外科のしめる割合は大変高いものがあります。すなわち、母斑・母斑症:全国4位、熱傷など:全国6位、瘢痕拘縮:全国17位、皮膚良性新生物:全国47位、血管腫リンパ管腫:全国80位などです。このように全国レベルの治療を行っていると自負しています。
形成外科・皮膚科の認定施設長を務めており、形成外科と皮膚科はチーム医療を行い、標榜科にはありませんが皮膚外科分野も専門にしています。メス、電気メスやレーザーを用いて、皮膚腫瘍を切除したり皮膚移植を行うのが、皮膚外科の治療内容です。当然スタッフは専門医として、活躍しています。
主な疾患・治療
当科で担当する疾患は以下のとおりです。
対象疾患Ⅰ:皮膚外科:
皮膚にできる腫瘤、皮膚がん、メラノーマ、良性腫瘍、やけど、大きなあざやほくろなどが対象となります。
あざ、ほくろはレーザー治療:茶あざ、青あざ、黒あざ、(扁平母斑・太田母斑・異所性蒙古斑など)の治療(Qスイッチルビーレーザー)、赤あざ(苺状血管腫・単純性血管腫)の治療(Vビームレーザー)、イボを蒸散する炭酸ガスレーザー、これら新規モデルをすべて設備した県下唯一のレーザー治療施設となっています。
剝削術は、表皮病変を削る手技ですがCO2レーザーやカミソリのほか、高周波メス、マイクロチョイスを適宜使用し、剝削します。皮膚腫瘍や腫瘤は外科的切除を行い、再建は皮膚移植、皮弁で再建します。
対象疾患Ⅱ:形成外科:
形成外科のレーザー治療ともう一つの特徴は熱傷ユニットを担当することです。熱傷は、重症熱傷(体の15%以上、子供さんは10%以上)は、何もしないと亡くなります。緊急入院して蘇生輸液が必要です。最重症では死亡されることも少なくありません。全身管理と複数回の皮膚移植手術を行い、大変な治療ですが、熱傷センターを備えたアルメイダ病院ICUの宿命です。救急科が新設された現在は救急部スタッフと協議しつつ重症熱傷を治療しています。形成外科手術件数に占める熱傷の割合は15%以上と他病院に比較して多いのが特色です。年間に約30名以上の重症熱傷患者が入院治療します。
現在、チーム医療として救急科が重症管理を行い、当科は創傷管理を行い、特に重症熱傷患者には必ず行って優れた救命率を誇っています。一般形成外科疾患は、認定医制度上10に区分され研修に必要な疾患をきめています。これらは、外科から露出部位(顔面手足)の外傷、皮膚欠損、子供や女性のけがなど縫合が必要な外傷を、皮膚科から色素性母斑をはじめとする顔面等の皮膚腫瘍切除またあざを、小児科産婦人科から小児赤ちゃんのあざ・小耳症・多拇指等さまざまな先天異常・唇裂の紹介があります。最近では、高齢化のため老健施設から褥瘡再建や透析病院からの下腿潰腫(いわゆるPAD)の依頼が増え、SPP(皮膚毛細血管還流圧)サーモグラフィーやPWVにより患者さんの血管動態を把握して治療方針を決定しています。さらに、高圧酸素療法や高濃度血小板治療(申請中)も行っています。
診療科の専門性と分担について
1)手術について
形成外科は、予定の一般手術に加えて救急の外傷(主に露出部位:顔面・手の皮膚から軟部組織損傷)に対応しております。
また当科は、重症から軽症にいたる熱傷の専門施設であり、日田地区を除き全県下から重症熱傷患者が搬送されます。
形成外科的技術による縫合後の傷跡(瘢痕)は、形成外科トレーニングを積んでいない美容外科より優れていると自負しております。
(参考対象疾患)認定医制度規則より抜粋
- 新鮮熱傷(全身管理を要する非手術例を含む)
- 顔面骨骨折・顔面軟部組織損傷
- 唇裂・口蓋裂・顔面裂・その他、顔面先天異常
- 手足の先天異常、外傷
- その他の先天異常、小耳症
- 母斑・血管腫・皮膚良性腫瘍
- 悪性腫瘍ならびにその再建
- 瘢痕、瘢痕拘縮、ケロイド
- 褥瘡、下腿潰瘍など
- 美容外科
- その他分類不能疾患
2)レーザー治療について
CO2レーザー | ・黒子やいぼに対して使用。 |
Q swich Ruby レーザー | ・青あざ、黒あざ、茶あざ、外傷性色素沈着 または肝斑(保険外)などに対応。 |
Vビームレーザー | 赤あざ(血管腫)や赤ら顔(酒査皮)に対応します。 平成20年3月に新規購入しました。 |
診療スタッフ
役職 | 名前 | 主な資格 | 専門分野 | 趣味 |
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医員 | 宗元 碩哲 (むねもと せきのり) |
電車
JR敷戸駅より 徒歩15分 JR大分駅より タクシー20分
バス
宮崎バス停より 徒歩3分
自動車
高速道路より→光吉ICをおりて車で10分
大分中心街から→JR大分駅より10号線を走り、車で20分